一人暮らしから立派な家を目指す

もう6年目になるけど、一向に目が出ない。一人暮らしから立派な家を目指すのが当面の目標。一緒に頑張ってくれてる相方の為にも、もうこれ以上くすぶっている訳にはいかない。

あー、くそっ。何も思い浮かばねえ。ゴロリと寝転がる。古ぼけた天井が眼に入る。四畳半のボロい部屋は男一人が寝転がればそれだけでいっぱいだ。はあ、と溜息をつく。一体いつまでこんな生活続くんだろう。再来週はテレビ番組のオーディションがある。何としても合格して出演しなければ。俺達が面白いということを証明したい。自分達の漫才やコントで日本中を笑わせてやる。そう考え、高校時代の友人とお笑いコンビを結成し6年目。けれどまだ全くの無名で、バイトばかりの貧乏な一人暮らしのまま。

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一人暮らししてますじゃねえ

ネタ作りを諦め、何となくテレビをつけた。本当は電気代がかかるのでつけたくないが、気分転換しよう。画面にはあるお笑いコンビが映る。数ヶ月前に行われた若手のコンテストで優勝し、莫大な賞金と「日本一面白い」という名誉を貰ってる。優勝して一気に知名度が上がり、テレビで彼らを見ない日はない。今も大物司会者とトークをしている。僕ら優勝して引っ越ししたんですよ。ボロアパートからオートロックのマンションで一人暮らししてます、と嬉しそうに語っている。見てられなくなり消して部屋を出た。

一人暮らしの食事にも困る

外をどことなく歩く。腹はへったが給料日前なので金は使いたくない。どうしようかと考えていると、昼食を摂ろうと商店街を歩いているサラリーマン達とすれ違う。俺は何をやってんだろうな。今の年齢なら会社でバリバリ働いているのが普通なんだろう。結婚して子供ができ、家を建てていてもおかしくない。いつまでも芸人の夢を追って、その日の食事にも困るような、貧乏な一人暮らしをしているのが正しいんだろうか。ふとそんな思いが頭をよぎる。

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