一人暮らし先で作戦会議を開始

もう6年目になるけど、一向に目が出ない。一人暮らしから立派な家を目指すのが当面の目標。一緒に頑張ってくれてる相方の為にも、もうこれ以上くすぶっている訳にはいかない。

標準で録画した番組をもう一度再生する。何回見るつもりだよ、と相方が言うが、そういうやつの顔も嬉しさでにやけっぱなし。二人でこの間収録したものを見る。収録はなかなかの出来だった。ネタもウケたし、司会の先輩芸人からも面白いと誉められ、すごく嬉しかった。楽しかったな、収録。たくさんのスタッフ、まばゆい照明に囲まれた明るいスタジオ。これがテレビなのか。俺達は一人暮らしの小さく小汚い部屋で、当日のことを何度も思い出して余韻に浸った。

一人暮らしの部屋が熱気に包まれる

しかし喜んでばかりもいられない。その番組には他にも何組か若手芸人が出たが、皆面白い。テレビに出られる芸人のレベルの高さもわかったし、ライブとではまた笑わせ方が違うということを知った。俺達はまだまだだ。事務所、ショッピングセンターでの営業、地方でのライブ、などと先の仕事が控えている。もっといいネタを作らなければ。西川と打ち合わせを始めると、一人暮らしの部屋に2人分の熱気がこもり始める。あと2ヶ月後にはコンテストのエントリーが始まる。

一人暮らしを懐かしく話せるように

今年は準決勝進出が目標。今はまだそんな力はないけど、いつかは優勝し「日本一面白い」という称号を手に入れたい。生放送のあの決勝の舞台で俺達の力を全国に見せたい。ここはどうする、他にもっといい台詞はないか、と気合いが入っていく。貧乏な一人暮らしで、こんな小さいアパートで打ち合わせしている日々だけど、いつかはお互い立派な家に住み、売れなかった頃を懐かしく思い出せるようになれればいいな。それまで頑張ろうぜ、相棒、と心の中で強く思った。

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